なんて思いはあったものの
具体的に何か目的があったわけではなく
モスクワでは特にどこに行きたい、という予定はなかったのですが
ある日気がついたのが
ロシアの絵本作家イワン・ビリービンが好きだった、と言う事。

子どもが生まれてからロシアの民話をよく読み聞かせていて
好きなアファナーシェフ(ロシアのグリム兄弟とも称される)の絵本を図書館で借りて
ビリビンさんに出会いました。

1900年前後に活躍された方で
効果的な構図と色、緻密なデッサン、
見あきることのない完成度の高い絵に引きつけられました。
もし、モスクワでビリビンさんの原画を見ることができるのなら、、
こんなに嬉しいことはないでしょう。
ですがロシア人の知人に調べてもらっても
モスクワでそんな情報は見つからず
現代ではビリビンはさほど著名な存在ではない、という感覚を覚えました。
モスクワに入り、何人かにビリビンの話を聞いてみても
殆どが知らない、という返事。
絵を見せると、あぁ、小さい頃に絵本で見た事がある、と
絵は馴染みがある様子。
ますます、原画どころか、ビリビングッズもなさそうな気配。
唯一、国営テレビのアナウンサーさんがビリビンをご存じの様子でした。
ビリビンのものがあるとしたらドム・クニーギしかない、
と通訳の方に伺い自由行動となった初日に行ってみました。
ポストカードなどを見ても現代的なものばかりで
伝統的な絵柄はなく
後は絵本を探すのみ。
一通り自分で探した後で店員さんに尋ねてみると
最初は目で探して、数冊見つけてくださり、
その後で検索して、どんどんビリビン関連の本を探し出してくれました。
ビリビンのポストカードや、エコバッグなんかあったらいいな、と思っていましたが
探していたビリービンの本を何冊も手に取ることができて
モスクワへ来てよかった、という気持ちを得ることができました。

ビリビンさんの絵、ポスターなんかにしたら格好いいのになぁ...。