上野や野毛の動物園に行っても、数種類のヘビしか見られない。
しかもそのヘビがじっと動かなければ
さして資料となる写真も撮れない。
と言うことで、恐らく日本のヘビの総本山とも言える
スネークセンターに行って参りました。
場所は群馬、桐生の辺りです。
ここは財団法人日本蛇族学術研究所と言う団体が運営をしています。
つまりは日本が持つヘビ研究所を一般に公開している、と言うわけです。

これが入り口。
全く人の気配がしません。
立地場所が藪塚と言う温泉街なので
「ちょっと立ち寄ってみるかな」と言う方が何人か見えました。
園内には4時間近くいましたが、三組ほど、、かな。
周囲を全く気にせずに展示に集中できる最高の環境です。
受付を済ませると「採毒室で採毒してるかも」と聞き向いました。
そこで最初に出くわしたのは、、

オオスズメバチ!
なんで蜂?毒をもっているから?
理由は後で分かりました。
しかしでかい。
この部屋には外にも毒々なヘビが沢山いらっしゃいました。
外に出ると放飼場が。
山には良く出歩きますが、自然な状態でヘビを見る機会は
正直20年以上ないと思います。
小学生の頃に住んでいた場所は、川崎市ですが
裏に養豚場があり、田畑が広がっていましたので
家の中にもアオダイショウが入ってきました。
ですがここ最近はゲージの中にいるヘビしか見ていません。
ここにくれば、、

こんな感じで。
シマヘビエリアには200匹以上のヘビが放し飼いになっているようで
暑過ぎたり寒すぎたりしなければ、いくらでも蛇を観察することが出来ます。
放飼場は他にもマムシエリアとアオダイショウエリアとありました。
マムシは20匹ほどいるそうですが暗いところに入って見る事が出来ず、、
アオダイショウ君は木登りに夢中で最初気が付かず
一緒に行った子供が「あそこの木にいる!」と見つけました。
園内は大蛇温室、毒蛇温室、熱帯蛇類温室など三つの温室に別れ展示されています。
後で気づきましたが、
この研究室は蛇の咬害、毒の研究がメインである事。
人と蛇のつながりってやっぱそこですよね。
例えば蛇を肥満化させて美味な蛇を追及しよう、
と言うような安穏とした研究は行われていないのです。
蛇、月一程度しか食事をしないそうで
太らすのも10年くらいかかりそうだしなぁ。
それと、世間を賑わす蛇事件、
毒蛇をこっそり飼っていたとか
ペットショップで蛇が人を殺したとか、、
様々な事件の犯人がここに送られてくるのです。
つまり蛇の監獄?いや、蛇にとっては天国かも。
飼育ゲージに新聞が沢山貼ってあって「この蛇がそうです」と書いてある。
動物番組に出演する蛇や
かのう姉妹が飼いきれずに引き取ったアルビノの大きなニシキヘビもいます。
日本に住むヘビの有名人が集まっているわけです。
そんな訳で自然、展示するヘビは毒蛇や
人を襲う可能性のあるヘビが多いのです。
人に危害を加えないヘビは、
山野で取れるシマヘビとアオダイショウ位なのですね。
13:30からは研究員の方による解説
スネークガイドツアーを事前に申し込んでおきました。
こちらの施設で研究されている、日本でも最もヘビ好き、蛇に詳しい方のお話を
たっぷり聞けて、、400円です(子供200円)。
ボランティア員なら分かりますが、、
おそらく世界で講演が出来るレベルの方だと思います。
この日は幸いに?他にガイドを申し込む方がいなかったので
私たち親子に2時間近く付き合っていただきました。
研究員の方は様々な毒蛇を紹介してくれますが
殆どど素人に毒蛇の各論、もっと勉強しておけばよかった、と思う内容でした。
たま〜に、私のごく基本的な質問を投げかけると
実にしっかりと、分かり易く説明してくれます。
質問しないと損ですね。
ヘビに関して聞くと、なんでも応えてくれる、
こうした方に会えただけでも行った甲斐がありました。
しかしなんですね、
ここの研究員の方は蛇の研究もしながら
テーマパークの運営もすると言う、、
全く方向の違う二足の草鞋を履いているのですね。
お疲れ様です。
そしてお約束の、、

ふれあいました。
自分でヘビの角度を決めて
写真も沢山撮りましたよ。
アオダイショウ、かわいい、格好いい、そして綺麗でした。

ヘビは触るとひんやりとしていて、
少しウロコのハシが、たまに皮膚に当り
ヘビが手の上で落ち着いてくると
まるで握手の様にぎゅっと、締め付けてくるのでした。
ガイド終わり15:30(通常は60分〜90分とあります)、
もう一度シマヘビをみて帰ろうとすると
行きに通った売店のおじさんが
「ヘビ触った〜?」「もっと触ってみる〜?」と話しかけて来て
店の奥から蛇のたくさん入ったケースを出し、、
「沢山いますね〜」
「レストランの調理用(^_^)」
そう、ここの施設、
土日のみレストランが開いていて
蛇料理を食べさせてくれるのです。
蛇料理も食べてみたいけど、、この人の居なさがいいなぁ〜。
ここでもたっぷりヘビと触れ合わせてもらい
子供もすっかりヘビ好きになりました(なってしまった?)

もうヘビいっぱいな一日でした。
そうそう、スズメバチ、
園内に巣があるので刺されないようにトラップを仕掛けて捕獲しているそうです。
でそれを飼って見た、と言う。
毒は関係なかった(^^;